私は子供のころやたらと髪の毛を褒められていました。
「髪の毛サラサラでキレイだね。」
「健康でまっすぐな髪の毛ですね、量もちょうどいい。」
「黒すぎず茶色すぎずとってもいい色。」
親、親戚、友達にも褒められるので私は自分の髪の毛が自慢でした。
不思議だったのは母親の髪の毛は固くて真っ黒、量も多い。父親は猫っ毛で私が物心ついたころにはおでこの生え際が後退、、、
兄がいましたがこちらは母親と同じ髪質でした。
ともかく、幼心に妙に自信を持ってしまった私は、特に髪のケアすることもブラッシングすることもなく過ごしていました。
「だって私の髪の毛は健康だしきれいなんだもん。」
高校を卒業して、やはり最初にしたのはパーマをかけること。
ハタチになり親元を離れてからは、カラーをしだして、それでもとくにケアしたりせずに好きなようにしていました。
コンディショナーも適当、トリートメントも何か月かに一回。
美容院に行っても、一番安いシャンプーを選んでいました。
「だって私の髪の毛丈夫だもん」
あれ?と思い始めたのは30歳を超えたころ。
胸よりも長く髪の毛を伸ばしていましたが、もうめちゃくちゃもつれる。
ブラシが通りにくい。毛が抜ける。もう、病気かと思うほど抜ける、、
毛先もパサパサ。
そこで初めて危機感を覚えました。
今さら高いシャンプーやトリートメントを購入してみたり、ヘッドスパに行ってみたり、ブラッシング用のブラシを買ったりしました。
思い切ってPanasonicの高価なナノドライヤーも買いました。←これはとってもいい!
でも毛先はなかなか水分を取り戻してはくれません。
主人にも「毛先傷んでるよ。」と言われて返す言葉がありません。
後悔先に立たずといいますが、まさにそうです。
うちの娘は中学生ながら、一日何回と鏡の前に立ってブラッシングしています。
私が注意したわけでもなく。
お風呂に入る前にも入った後にも、髪の毛を乾かす前にも乾かした後も寝る前にまで。
娘のツヤツヤストレートな髪の毛を眺めるたび、後悔とうらやましさと、少しの嫉妬がよぎってしまうのでした。